愛媛県今治市の今治タオルはリッツカールトンでも使用されている

愛媛県の町おこしについて

今回は愛媛県の町おこしについてご紹介させていただきます。

愛媛県は四国の北西部に位置しています。

柑橘や海産物などの特産品は豊富で、特にいよかんは全国での生産量が1位です。

東予、中予、南予とよばれる3つの地域に区分され、それぞれ特色のある風土を形成しているそうです。

 

愛媛県には日本最古の温泉として有名な道後温泉があり、現存十二天守に数えられる松山城と宇和島城などもあります。

ちなみに、現存十二天守とは江戸時代に建てられて現在までに残っている12の天守のことを指すそうです。

その中で現在国宝に指定されているのが5基になるそうです。

松山城と宇和島城は重要文化財に指定されています。

 

そんな自然豊かな愛媛県ですが、世界でも有名なブランドがあります。

それが今治タオルです。

今治市は愛媛県北東部にある市です。

尾道市と結ぶ、しまなみ海道がとても有名です。

今治タオルと言えばみなさんも聞いたことがあると思います。

その歴史は古く、江戸時代にさかのぼるそうです。

今治市は江戸時代から綿業の産地として有名だったそうで、織物なども盛んだったとのこと。

また、蒼社川の伏流水というとてもきれいな水資源に恵まれていたこともあり産業が発達したそうです。

そんな中、今治タオルの祖と呼ばれる中忠(株)の創業者、中村忠左衛門が新しいタオルを作りました。

それが、それまで白と決まっていたタオルの糸を先染めして縞柄のタオルを考案したと言われています。

これがデザインタオルの先駆けになり、文化織と呼ばれるようになりました。

これがきっかけで今のタオルにはおしゃれな柄や模様などがありインテイリアやアパレルの1つになっています。

今治タオルがほかのタオルとのどのように違うと思いますか?

ふわふわ具合が違うのです。

タオル製造には水が欠かせません。

特に今治の水は重金属の含有が少ない軟水になるそうで、その水に晒して作ると綿が本来持っている柔らかさが出るそうです。

その柔らかさが持続する理由はタオルの糸の撚りが強くないそうです。

撚りとは綿の繊維が束になって糸になります。

その際にねじりを加えることで強度を出すのですが、それが撚りと言います。

その撚りの種類がありまして、4種類ほど。

普通糸、強撚糸、甘撚り糸、無撚糸です。

撚りが弱いほど肌触りが良い反面、撚りが弱いほど洗濯すると毛羽落ちが目立ちます。

撚りが強いと洗濯に強く早く乾き、接触冷感効果などがあります。その反面肌触りはあまり良くないです。

今治タオルはこの撚りが弱いので肌触りが良いのです。

柔軟剤を使わなくても柔らかい状態を維持されやすいです。

柔軟剤は界面活性剤を利用しているので、タオルはマイナスイオンを帯びていて界面活性剤は水中でプラスイオンを帯びます。

よってタオルに界面活性剤が付着し膜に覆われているような状態になります。

この膜で吸水性が阻害されます。

また柔軟剤は、撚りをさらに緩めてしまい毛羽落ちが加速します。

よって今治タオルは柔軟剤をあまり必要としないのと、使わずとも柔らかい状態が続きやすいのです。

さらに今治タオルには5秒ルールという基準があり、タオル片を水に浮かべたときに5秒以内に沈み始めないと今治タオルの基準を満たしたことにならないそうです。

それだけ吸水性が高いという事です。

つまり、使う前に洗濯などしなくても吸水性を強く持っているのが今治タオルになるということです。

今治タオルと聞くと、今ではブランド力があり世界でも有名なタオルになりましたがバブル崩壊後は大変でした。

バブル崩壊後は、安い海外製のタオルがたくさん入ってきて今治のタオル産業は危機的状況でした。

2006年に今治タオルは国の支援を受け今治タオルプロジェクトがはじまり、ニューヨークホームテキスタイルショーでグランプリを受賞して海外でも注目を集めました。

リッツカールトン京都を皮切りに、様々な旅館やホテルで今治タオルを使用していることを差別化に使用するまでになりました。

そして今現在では、今治タオルの職人さんを育成しようという事で今治タオルアカデミーを開講しとのこと。

今治タオルアカデミーではタオル製造の基礎基本を徹底して学ぶところから、専門領域まで学べる内容になっており個々が目指すゴールによって初級、中級、上級コースに分かれている。

以上が愛媛県の町おこしになります。

 

観光名所などでも十分魅力的な県ではありますが、昔からある伝統工芸で世界に発信するまでになったのも珍しいのではないでしょうか?

日本全国にはまだまだメイドインジャパンとして世界に誇れるものがたくさんあります。

ぜひこれを読んでご興味を持った方がいらっしゃれば、日本が世界に誇れるものを探していただいて使ってみたりしてはいかがでしょうか?

今治タオルは決して安いものではないですが、使用することでわかることもありますし地域に貢献もできます。

私も今度タオルを買うときは今治タオルを購入してみたいなと思いました。

  • コメント: 0

関連記事

  1. 特産品で町おこし・高知県馬路村のゆずを使った町おこし

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)